美容業界の経営者たちが店販をやる理由
サロンで店販が得意な人も好きな人もほとんどいません。
なぜならばサロンで働いている人たちは皆、「職人」だからです。
例えば、美容室ならお客様の髪をカットやカラーでクリエイティブなことしたくて、仕事をしているはず。逆に、店販を売りたくて美容師になった人はいません。
なのになぜ、オーナーたちは口を揃えて、店販売上を上げろと言うのでしょう?
これを紐解くには、美容業界の背景を知ってもらいたい。
美容業界は基本的に技術(カットやカラーのこと)に対して、対価としてお客様からお金をいただいて経営が成り立っています。売上の90%以上は技術売上と言っても過言ではないでしょう。
ここの技術売上を増やす手段は、①顧客を増やすか②技術単価を上げる、もしくは③メニューを増やすだけです。これしかありません。
この①〜③がどれだけ難しいか簡単に説明します。
①顧客を増やすことは新規客の獲得です。ソーシャルメディアを利用するか、ホットペッパーなどを使います。コスト(3万円以上)も時間もかかり、せっかく来店してもリピートに繋がらなければ、ただ貴重な価値を安売りするだけになるのが現状です。
②技術単価を上げるには、技術の向上もしくは、メニュー料金を従来よりも値上げすることですが、便乗値上げができたのは、何かのタイミングだけでしょう。タイミングや提供する価値を間違えてしまえば、簡単に「失客」となります。価格以上の価値を提供しなければ、お客様はサロンに失望し、去ります。
③メニューを増やすに関しては、冒頭でお伝えしたように職人の技術を増やすことには時間もお金もかかります。オーナーたちはそこに対して投資をしてくれるサロンは現実的にほんの一部でしょう。
これが、「技術売上を上げる難しさ」です。
次に、売上をあげなければいけない理由をお伝えします。
外部要因が悪化していいるためです。2023年の日本では、人件費の高騰(最低賃金の引き上げ)、物価高騰、社会保険料の引き上げ、インボイス導入etc
理由をあげてしまえば、キリがありません。
上記を踏まえて、本質的には技術売上を上げることも必要ですが、今すぐ力入れるべきは店販を売上を作ることではないでしょうか?
0コメント